AI
Physics AI
Physics AIモデル機能がリリースされました。SimScaleのプラットフォーム内で、ユーザー自身によるAIモデルの学習とそれによる予測が可能となりました。
実際に数値計算を実施する前に、AIモデルが瞬時に予測する解析結果を確認できます。CAEでもAIを活用して、検討を高速化しましょう。
※AI機能はアドオンとして提供されています。ご興味のある場合は、お問い合わせください。
Foundation AI モデル
フィジックスAIを活用するには、学習用データセットを作成するのための解析実行が必要でした。
特定の製品や問題に対して、開発元があらかじめ学習を実施したAIモデルである
「フィジックスAIモデル」の提供を開始しました。第一弾はポンプの流体解析です。
FoundationモデルをAI活用の“ベースキャンプ”としてご活用いただき、少ない初期投資でフィジックスAIをご利用いただけます。
プラットフォーム全体
Analyticsダッシュボード:利用状況を「見える化」
”Analytics”よりユーザーの利用状況を
モニタリング、分析していただけるようになりました。利用頻度の高いユーザーや時期、利用回数の多いソルバーなどを確認できます。
クラウドならではのデータ集約能力を、チームでのCAE活用の改善・促進に活用していただけます。

Recent Projects:最近使ったプロジェクトを探しやすく
プロジェクトの管理画面であるダッシュボードに、 ”Recent Projects (最近使ったプロジェクト)”のページが追加されました。
無制限のストレージからプロジェクトを探すひと手間を削減して、よりスムーズに解析作業を再開できます。

流体解析
nTop連携強化:インプリシットモデルの直接インポート
nTopで作成したインプリシットモデルを、データ変換なしでネイティブファイルを直接インポートできるようになりました。
これまで、ラティス構造のような複雑な形状(インプリシットモデル)を解析用のメッシュデータに変換する作業は、解析プロセスのボトルネックとなり、しばしば数時間もの待ち時間を生んでいました。このアップデートにより、中間ファイルを介することなく、短時間でインポートできます。
さらに、SimScaleのIBMソルバーを用いることで、これまで時間を要したメッシュ作成を自動かつ高速にし、熱流体解析(CHT解析)を実施いただけます。

共役熱伝達ソルバー: k-epsilon 乱流モデル
共役熱伝達ソルバーである Conjugate Heat Transfer で k-epsilon 乱流モデルをご利用いただけるようになりました。高レイノルズ数の解析において、解析の安定性が増す可能性があります。
SimScaleの有限体積法ベースのCFDソルバーでは、これらの乱流モデルに対応しています: k-epsilon, k-omega, k-omega SST, LES Smagorinsky, LES Spalart-Allmaras
※ご利用できる乱流モデルは、ソルバータイプによって異なります。
Multi-purpose: 固体の伝熱解析との連成解析 (CHT解析)
Multi-purposeソルバーに共役熱伝達(CHT)機能が追加されました。従来のCHTソルバーと比較して、過渡解析や回転領域・流速が大きい場合を含むケースでの共役熱伝達解析の安定性と計算速度が向上し、適用先が拡大しました。これまで計算が不安定であったり、長時間かかっていた複雑な熱流体問題を、より速く、安定して解けます。
例)
- 熱交換器
- タンク充填(実在気体モデルと断熱層の熱伝達)
- ターボ機械(固体ハウジングとの熱伝達)
- マフラーなど高温の部品

※Multi-purposeソルバーはアドオンとして提供されています。お試しされたい場合はお問い合わせください。
Multi-purpose: メッシュ細分化機能の拡充
Surface refinement (サーフェスメッシュ細分化)を利用いただけるようになりました。これにより、特定のCADサーフェス上のメッシュセルの大きさを設定いただけます。
全体のメッシュセル数を不必要に増大させて計算リソースを無駄にすることなく、重要な部分のみのメッシュ品質を向上させられます。これにより、より効率的で精度の高い解析が実現します。

構造解析
Marcソルバー
樹脂やゴムの大変形など、複雑な接触や非線形な材料モデルを含む非線形解析は、一般的に計算時間や収束性の面でハードルがありました。
世界中のエンジニアから絶大な信頼を得るMarcの非線形ソルバーをSimScaleでご利用いただけるようになりました。SimScaleの使いやすいユーザーインターフェースで、業界最高峰の非線形解析を誰でも直感的に実行できます。

※Marcソルバーはアドオンとして提供されますが、無料アカウントでお試しいただけます。ご利用いただける解析機能・設定機能は、皆様の要望を聞きながら実装が進められています。
周波数応答解析: ERPを可視化
Harmonicソルバー (周波数応答解析)の結果出力機能として ERP (Equivalent Radiated Power, 等価放射パワー) が追加されました。周波数に対する分析や、部品表面上のERP密度分布の可視化が可能です。
騒音の要因となる周波数や部品上のホットスポットを分析できます。設計の初期段階でこれらを検討できることで、騒音対策や詳細な音響解析を効率的に進められます。

電磁界解析
電磁界解析: 伝熱解析との連成
電磁界解析に熱連成機能が追加されました。発熱と、それによる温度分布を直接計算します。導電率、透磁率、誘電率といった材料物性の温度依存性を定義することも可能です。
これにより、誘導加熱や効率性の検証、発熱が電磁気特性に与える影響を解析できるようになりました。

プリポスト
ポスト: ライン上プロットの作成
ポストプロセッサで”Plot over path”フィルタがリリースされました。
指定した座標を結ぶライン上での値の変化をプロットし、ご確認いただけます。
複数の面やボディをまたいで利用できます。

プリ: 境界条件の方向を矢印で表示
ジオメトリの3Dモデル表示上で、境界条件の向きが矢印で表示されるようになりました。
設定した境界条件の方向が一目瞭然となり、入力した設定を確認しやすくなりました。

プリ: 一括選択機能の拡充
凹形状(ポケット部)に含まれる面と、同一体積のボリュームを、"Expand slection"機能を用いて一括で選択いただけるようになりました。
CADモードでのジオメトリ簡略化の際や、解析条件の設定の際に、ジオメトリ選択に要する繰り返し作業の手間を削減できます。
