SimScaleを活用したPLATEAUモデルのビル風解析
~設定から計算終了まで30分で完了!~
資料のコンテンツ:
・SimScaleの特徴
・PLATEAUで提供されるデータ
・objファイルをSimScaleにアップロードするまで
・SimScaleでの設定手順から結果確認まで
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この記事では、PLATEAUからモデルをダウンロードして、Blenderでファイル形式の変更を行い、SimScaleで解析を行う一連の流れを紹介します。
ビル風は建物が高層化するにつれて、深刻な問題となっています。従来このビル風の対策のためには対象範囲を縮小した模型を作成し、それに対して風を与える風洞実験を行い、結果を評価するといったものでした。しかし、この方法は模型を作るために数か月を要し、費用も高いといった課題がありました。その代替として数値流体シミュレーションにより、建築物の3Dモデルで解析を行う方法が期待されています。しかし、これまで検討されていたシミュレーションでは、都市環境のような数kmオーダーの大規模モデルは計算量が大きく、ハイスペックなソフトウェアとハードウェアを要するといった課題がありました。イニシャルコストやメンテナンスコストの高さから、実用化が進んでいないのが現状です。
SimScaleは完全クラウドのCAEプラットフォームです。クラウドのソフトウェアなので、普段お使いの一般的なノートPCからハイスペックなシミュレーションをご実施いただけます。また風環境の計算では、GPUによる並列計算に優れた格子ボルツマン法を採用し、従来一般的に用いられた有限体積法と比較し高速に計算することができます。SimScaleはクラウドと格子ボルツマン法という2つの武器で、風環境解析を低コストで高速に計算することができます。今回ご紹介する東京都庁周辺の16風向の風環境解析には、一般的なノートPCのみを用い、設定時間15分、計算時間15分の計30分で終了しました。
PLATEAUは国土交通省が推進するデジタルツインプロジェクトであり、日本各地の3D都市モデルが公開されています。以下のリンクよりブラウザ上で3D都市モデルをご覧いただくことができます。
>> https://plateauview.mlit.go.jp/
Blenderは3DCGやVFX、2Dアニメーションの作成ができるオープンソースです。詳細およびダウンロードは以下リンクをご覧ください。
今回は東京都庁の周辺のビル風の解析をしたいと思います。データをダウンロードするために以下のG空間情報センターより該当するモデルをダウンロードします。
~~~~~中略~~~~~
下図の北の風の結果からは、都庁の西側の道路で風速が大きくなっていることが分かります。これは道路の向きと風向きが一致しており、ビル風によってこの向きの流れが加速するためと考えられます。各風向の結果では平均結果のほか、非定常結果もご覧いただけます。
続いて、下図では村上法による評価結果をコンターで示しています。左下の凡例では村上法によるランクを示しています。青が快適であり、赤にかけて不快になる領域を表します。このことから今回の解析領域は赤の不快な領域がほとんどないことが分かります。特に都庁の近辺はほとんどが青い領域となっています。行政機関ということもあり、ビル風にも細心の注意が払われていることが推測できます。
SimScaleとPLATEAUを組み合わせることで、たった30分でビル風解析が終了しました。しかも特別なハードウェアは必要なく、使用したのは一般的なノートPCです。私たちは、ビル風問題が深刻化する中、SimScaleが解析のゲームチェンジャーとなり、大きく貢献すると考えています。
資料のコンテンツ:
・SimScaleの特徴
・PLATEAUで提供されるデータ
・objファイルをSimScaleにアップロードするまで
・SimScaleでの設定手順から結果確認まで
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