この記事では、SimScaleの構造解析(FEM)ソルバーによる金属加工のシミュレーション事例をご紹介します。SimScaleでは非線形材料特性・接触・大変形を伴う非線形な解析も可能です。
SimScaleにはPublic Projectsと呼ばれる公開プロジェクトがあり、解析条件の設定や計算結果などをご確認いただくことができます。(無料アカウント登録が必要となります)
1. 鉄板のプレス加工
まず初めに、鉄板のハット曲げの事例を紹介します。解析モデルを以下に示します。
ここで、鉄板の材質はDC01という冷間圧延鋼、ダイとパンチはDIN 1.2379(12%Cr冷間工具鋼)です。パンチを下面まで押し込んだのち、元の位置に戻ります。
下記に示す解析結果は上記モデルの1/4モデルで作成されたプロジェクトです。
残留応力がコンター図で表示されます。このプロジェクトはこちらのページにあります。
2. アルミニウムの圧延加工
アルミ板の圧延加工の事例を示します。最初は、ロールとアルミ板の間に接触はなく、ロールは負の Z 方向に平行移動され、プレートが 30% 圧縮されます。その後、ロールは重心を中心に 180° 回転し始めます。
こちらのプロジェクトはこちらのページにあります。
3. パイプの曲げ加工
こちらはチュートリアルでもご用意しているアルミパイプの曲げ加工の事例です。回転ローラーが移動することで、ローラー同士に挟まれたパイプが曲げられる解析です。
解析結果を以下に示します。
こちらのプロジェクトはこちらのページにあります。
SimScaleではこのように弾塑性解析を実施することができます。現在、SimScaleの弾塑性モデルにはBi-linear(二直線近似)、Multi-linear(多直線近似)、Johnson-cookモデルが使用できます。
SimScaleは無料でアカウントを作ってシミュレーションをお試しいただくことができます。